【地域】
新潟県栃尾市
【ジャンル】
伝説スポット
脱力スポット
【参考リンク】
・
ほだれ祭り
・
南部神社地図
・
菅原神社地図
・
ほだれ大神地図
2003/10/3 様々な神様(前)
先日の休日に、自宅から車で2時間くらいのところにプチドライブに行ってきました。当然のことながら一人でです。などと書くと皆さんは僕がまた巨石やら寺やらの若い人間は絶対に行かないような渋い所へ行ったと思うでしょう。いや、僕だっていつも石を見ているわけではないですよ。石や寺とは違ったところも行きますよ。
ということで神社へ行って来ました。行ってきたところは、油揚げと銘水”杜々の森”で知られる栃尾市。僕も”杜々の森”へは、よく水を汲みに行ってますが(この水で水割りを作ると美味いのだ!)ふと調べてみた所、面白い神社が一杯あるので、行ってみようという気になったのです。
まず行ったのが森上というかなり奥地の集落にある南部神社。ここの神社の目的は狛犬。ということでまずそれ(左)を写真に撮ります。と、同時に僕はちょっとした不満を持ちます。
と言うのも、ここの別名は猫又権現と呼ばれておりまして、猫を祀っており、狛犬も猫という噂を聞いていたのですよ。ところが写真にとった狛犬は歴史がかなり古そうで、他の狛犬とは少々様子が違うものの猫とは言い難い。猫と言うよりは、どちらかと言うと獅子に近いかなという気がします。
などということを考えつつ、鳥居をくぐり南部神社へと向かいます。この神社までの道が、急な階段が長く続くもので、おまけに手すりもなく、ところどころに苔むしており、ちょっと危険だったりします。危うく滑ったりすると”蒲田行進曲”の世界ですね。(若い人にはわかるまい)
で、その長い階段を登るとですね。いました、いましたよ、猫が!
残念ながら、狛犬のように一対では無かったのですが、境内に祀られていました。ちなみにこの猫を祀った理由というのは、もともとこの地が養蚕が栄えているところでカイコをかじるネズミ除けのためだとか。生活に根付いた神社であることが、よく分かります。
境内の裏には、個人が勝手に建てたのかと思える”造化神社”なる石塔もありました。あとで調べてみると、個人のものではなく、歴とした神様で、これはこれでかなり価値あるものだとか。よく見ると神社そのものの装飾もかなり手が込んでいるもので、歴史がある由緒正しき神社であるということが分かります。
正直、この田舎の山村になんで、こんな立派で伝統がある神社がひっそりと存在しているんだと、そんなことを考えたりしました。養蚕が盛んであったことから、もしかすると繊維で儲ける人が多い裕福な地区であったのかもしれません。そんなわけで「南部神社」は「田舎の神社」という言い方が似つかわしくない神社でありました。
さて、南部神社に続いて行ったのは上来伝(かみらいでん)という地区にある菅原神社というところです。菅原神社という名からも分かるように菅原道真(天神様)が祀られています。ちなみに僕も初めて知ったのですが、日本の菅原神社と呼ばれる所では、狛犬ではなく牛がその代わりらしいです(いわゆる”なで牛”ではなく、狛犬のようにきちんと一対います)
なんでも、この”来伝”という地区はもともと”雷田”というところだったらしく、その名にふさわしく雷神が祀られていたのが、雷=天神様ということで天神様が祀られるようになったとか。
さて、この神社、天神様ということでもちろん学問の神様なのですが、その中でも、試験に合格する「合格神社」として知られています。なんでも、境内にある天神様の像に「ご」あるいは「5」と書いた石を置くと志望校に合格するとか。(”ご”を書く→ごうかく)というシャレですね)
左写真の像の下に、右写真のように「ご」とか「合」とか書かれた石が置かれているわけです。
その中でも、気になった石が一つ。
モームスに入れるようにというのはいささか、どうでしょうか?
いや、確かにオーディション合格も合格には違いないですけど、学問の神様、天神様はあまり関係ないような気が・・・
それにしてもこれで、モーニング娘。が生まれたら、それはそれで凄いな
少し長くなったので、次に続く。
2003/10/4 様々な神様(後)
さて、栃尾市の神社ですが、最後に行ったのが、下来伝という地区にある”ほだれ大神”です。左の写真を見ても分かるように神社と言うよりは村のはずれの小さな社という感じのものです。
ちなみに調べたところ、”ほだれ”とは「穂垂れ」のことで、稲穂の穂先が垂れるくらいにたわわに実っているということで、農耕にとっては非常に縁起がよい言葉からきているとか。
昔の農業と神様の深い結びつきを知ることが出来るよい言葉ですね。なんとも、素朴で味わい深い言葉です。さて、そんなわけで、このほだれ大神を詳細に見ていきましょうか。
まずは向かって右の方を見ますと、このような大きい杉の木が立っています。jこの木はご神木でもあり、樹齢八百年以上とか。高さ31メートル、周囲8mということで、まさにご神木に相応しいスケールです。それでは、このほだれ大神は、この木を祀った物なのでしょうか。いや、それが違うのですね。と言うことで視線を向かって左に。
石に彫られた像が見えますが、どれも二体ずつ彫られています。この二体は夫婦を表す双体道祖神の典型例ですね。そもそも道祖神とは「悪霊を防いで旅人の安全を守る神」とされていますが、このように夫婦円満、あるいは子宝に関するものに後世になって変容しているのは、各地方でも見ることが出来ます。
もっとも、ここの道祖神の数は多すぎるような気もしますが。普通は一体だと思うのですけど、なんでこう何体もいるんでしょうか。石仏とはいえ、カップルは精神衛生上、あまりよくないものです。
で、道祖神という言葉が出たところで、視線を再び右の大杉の方に。大杉の根本にはこのような石像があります。
こちらも典型的な男根道祖神。右のは新しいですが、左のものは苔蒸すほど昔からあるようで歴史の古さを感じさせます。このような、あけっぴろげな性的表現は、古来日本にはよく見ることが出来ます、もともとこの神様そのものが農作物の豊穣を主とするものであるということで、それが子宝への実り、子孫繁栄へとかなり密接に繋がるものでして、それがこのような石仏を作り出したのでしょう。
最後にご本尊のほだれ様を拝観。
うわ、でかすぎてファインダーの中に収まらない!
ということで、実はこのほだれ大神は道祖神を主として祀っているところなのですね。何でもこの男根型本尊は高さ2.2m、重さ600sということで、日本でも最大級の道祖神だとか。もう、ここまでくるとツッコミをいれなくても、これだけで笑えるものとなっています。”日本一大きい男根像”って凄いのか恥ずかしいのかがよく分からないですが、迫力があることだけは確かです。
さらに、驚くことに、このほだれ様、年に一度”ほだれ祭”というものがあり、クライマックスはこのご神体の上に初嫁が乗せられ神輿のように担がれるというシーンだとか。つまり、この巨大男根の上に若い女性が乗るということでして、何やら淫靡な想像をしたりします。
この祭の内容に関しては公式ホームページがあるのでそちらを御覧ください。
もう、ここまで存在感がある像だと写真だけで十分なので余計なツッコミは入れないことにしますが、とりあえず僕が「使う機会が増えますように」と願いながら、このご神体を撫でたということだけは記しておきます。霊験あらたかだとよいなぁ!