【地域】
北海道札幌市
【ジャンル】
脱力スポット
【参考リンク】
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滝野霊園
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滝野霊園地図
2005/7/5 滝野霊園
B級スポットと呼ばれるモノの中には、その脱力感やインパクトが強すぎて、一般の人は全く知らないのに、B級スポット好きなら知らない人は無いというくらい有名になっている施設があります。
たとえば
”ハニベ岩窟院”
、あるいは”
とんちん館
”など。
そして今回行ったところもそうです。
北海道のB級スポットと言えば、まずその名が挙げられるであろうところです。
真駒内滝野霊園。通称”
滝野霊園
”。
霊園という名のつくとおり、ここは札幌市郊外にある共同墓地です。総面積95万平米(東京ドームの20倍)。墓の数は36,688基という北海道らしいスケールの大きな霊園です。
入り口の門はこんな感じです。脇にある車と大きさを比べるとその巨大さが分かるかと思います。で、でけぇー!そんな驚嘆の声が上がるような立派な門です。
そして、この門を進むと、とんでもないものが・・・
あるのです。分かる方は分かると思います。
しかし、お楽しみは最後にということにしまして、園内を見ていくことにしましょう。
この滝野霊園は、墓所ばかりではなく、その6割が豊かな自然からなる緑地公園となっているわけでして、お墓参りで無く、公園としてピクニックなどに訪れる人も多いそうなのです。
まぁ、しかし道路の端にこんなのがあったらピクニック気分も薄らぐでしょうね。
およそ10メートルの幅の道路の端に阿吽(あうん)像。たしかに霊園という宗教施設なのでこれは当然のことなのかもしれないですけど。
さらには六地蔵。地蔵は一カ所だけでなく、園内のあちこちにありました。
芝生の中にたたずむ何体もの地蔵。
普通の公園内に地蔵像があれば、なにやら不気味な感じがしますが、ここはもともとは霊園ですのでそれほど気にはなりません。
というより地蔵くらいで驚いていては、身がもたないのです。
例えば園内の一角に、このような石畳の広場があります。
かなり広いスペースですが、広場の奥にはこのように仏像が配置されております。
大仏はまだしも後ろで金色に光る像(写真右)がなにやら怪しい輝きをはなっています。
あるいはこんな石碑が、道路の中央分離帯にあってみたりします。
”佛”と赤字で書かれた大石(左写真)その裏には”印”の文字(右写真)
何やら有り難そうな感じですが、そもそもこれが道の真ん中に存在感をもって建てられている理由が分かりません。
かと思うと、こんなものもあってみたり
道路の中央分離帯に巨大な柱が何本も建っています。
何だろうと近くによってよく見てみるとこんな感じです。
南無阿弥陀仏、南無妙法蓮華経などの言葉が柱一本一本に刻まれてます。
上の写真を見ても分かるように電信柱のような巨大な石柱に、このように念仏やら題目が書かれているのですから、不気味とかそういうのとを通り越して「結局、何がやりたいのか?」と大声で問いたい気分になります。宗派などまるで関係なしの大らかさがステキです。
そしてこの霊園の表メインスポットと言ってもよいであろう巨大仏像、洋子観音像。これも道路の真ん中にデンと建っています。写真の右の方にある車と大きさを比較していただければ、その巨大さが分かると思います。
気になるのは大きさよりも、その名前。 ”洋子”って誰だ?と気になります。
”洋子観音”でググって見ると、どうも、自民党の安倍晋三氏の母親の名前らしいです。
というのもこの洋子観音像の前には、この写真のように、どうにも霊園には似つかわしくない”還れ北方領土”の石碑があるのですが、その寄贈者に故・安倍晋太郎元外相とその妻として安部洋子なる署名がされておりまして、この巨大観音像も”北方領土”の石碑と共に寄贈したものらしいのです。
さらに調べると、かなり生臭い話も出てきたのですが、政治の話は好みではないので、この辺で。
ちなみに、北方領土の石碑の裏側はこんな感じで三つのライトが観音像を照らす形になっております。ライトアップされて夜空に浮かび上がる観音像。想像すると怖いモノがあります。
さて、霊園ということで、ローソク・線香・供花などは”滝之太陽殿”なるところで買えます。この霊園の管理事務所もこちらになっております。
エスニック風の仮面(左写真)と仁王像(写真右)がお出迎えという、その意図が分からない会館ですが、この中には300名収容の大礼拝堂やらロビー喫茶やら、和食堂などがあり、また墓石の販売などもしており、法要、墓参など宗教的行事の総合庁舎と言ってもいいほど充実した施設だったりします。
会館近くにはこのような石材製品の展示場があります
よく国道沿いの墓石展示場などに、墓石だけではなく、虎などの動物の石像や、石のオブジェなどが置かれていることがありますが、そのようなものです。
たくさんの墓石や石のオブジェの中に、おどろおどろしいニシキヘビ(写真左)やホンワカしたゾウ(写真右)が同居しており、なんでもありという感じを出しています。
さらにこんなのまであったりします。
仏様の手の形をしたベンチ。
いや、別におかしくくは無いのですよ。霊園の中にあれば。
ほら、”仏の掌”などという語もありますし。
ただ、これが霊園内では無く別の所にあったら、”おさわりベンチ”なる呼ばれ方をしたんでしょうね。手の上に自分のお尻を乗せるって、すごく心情的に嫌です。女性の方ならなおさら嫌であろうと思います。
たとえばオフィスの椅子をこんな感じにしたらセクハラ扱いされるんでしょうね、間違いなく。
んで、このような大きな石像はいらないという人のために石彫刻品展示場なるものもありました。(写真左)
中には、石ではなくただのぬいぐるみも売られておりましたが、猫や犬などの石像(写真右)のようなものが10,000円位と比較的購入しやすい金額で売られておりました。
もっとも、この金額が本当に安価なのかどうなのかは、分からないのですが。
さて、ここまでは”巨大”、”豪華”などという面はあるにせよ、滝野霊園がいかにも霊園らしいということを説明してきました。
しかし、先に説明したとおり、入り口を入ってすぐのゾーンにはとんでもないものが置かれております。
芝生の中に戯れるシカのブロンズ像。
霊園という”人の死を考えさせる”ような、少しデリケートな問題を抱えた環境において、このようなのどかな風景は一服の清涼剤的な感じをもたらしてくれます。
いや、別に仏像や地蔵が悪いと言っているわけではないのですよ。
古い神社やお寺のようなところで、渋い気分を味わいながら仏像を見るという行為は僕は嫌いではないです。
ただそのようなものばかり見ていると食傷気味になるのも事実でして、このシカのような、のどかな像をボーと見ているのも、楽しかったりします。
もっとも、シカのブロンズ像は、とんでもないものではありません。コレくらいがあったところで驚きはしません。
では、これはどうでしょう?
たわむれるシカのブロンズ像と巨大なモアイ像。
・・・あれモアイ?
これモアイ?(ちょっとリアルバージョン)
たぶんモアイ?(真駒内滝野霊園の文字を読みとれるでしょうか?)
きっとモアイーーーーー!
と、大げさに叫んでしまいましたが、そうここ滝野霊園は。正門から入るとすぐに多数の巨大なモアイ像がお出迎えをしているという奇妙な風景で知られた霊園なのでした。
なぜ、霊園にイースター島のモアイ像がと思われる方も多いでしょう。
実は、このモアイ像はただ、モアイ像に似せた石像ではありません。
正式名称を”三十三モアイ地蔵”といい(写真左)、三十三基のモアイ像があり、そのモアイ像一体一体に観音像が配置されています。つまり、このモアイ像は観音像というわけですね。
なんでも
『「モアイ」の「モ」には未来、「アイ」には生きるという意味があり「モアイ」とは未来に生きるという意味が込められています。』
とのことです。なんじゃ、そりゃ?
「未来に生きる地蔵」。まぁ確かに地蔵菩薩は、お釈迦様が亡くなった日から数えて56億7000万年後に弥勒菩薩が現れるまでの間、我々を救うと言うことで未来のための菩薩には違いないんですけど。
しかし、モアイ像の片隅には観音様が置かれています。地蔵菩薩と観世音菩薩は違うモノなのですけどねぇ。
そんな僕の疑問は無視して、園内にはこのようなモアイ像を模したベンチなどもあったりするわけですが。
モアイベンチに腰かけ、モアイ像を眺め、のんびりと霊園で一日を過ごす。
・・・あまりに退廃的な生活ですね。想像すると。
で、このモアイ像の他にも、この霊園内には、霊園に似つかわしくない奇妙な物体が多々ありまして。
通行止めになっている道路があったのですが、そのはるか奥にこのようなギリシア彫刻風の大理石像が建っています。
周囲は荒涼たる林でして、どういう目的でコレが建てられたのかが皆目想像つきません。
普通に造成するのであれば整地するなり、メインの施設を作るなりして、最後にオブジェを置くというのが順番だと思うのですが。
とりあえず寄贈されたはいいが置くところがないので配置しました。という”とりあえず”感が漂ってます。
正門をくぐるとすぐにあるのが人頭有翼の獅子像。説明書きには
『今から2000年前にエジプトの都市の城門や宮殿の入り口に安置され侵入して罵言を吐く悪霊を門前で撃退するための守護神である』
と書かれているのですが、獅子の身体に人間の顔、鷲の翼があるスフィンクスとは違うのかしらん。
それはさておき、仁王像があったりモアイがあったり、エジプトの聖獣があったりということでいよいよ何がしたいのか分からなくなってきました。
さらには、こんな現代彫刻風のオブジェもあったりしまして、古代から現代、東洋、西洋、オセアニア地域まで、時系列、地域性を無視した不可思議ワールドを演出します。
そして、そんな滝野霊園の中でも三十三モアイ地蔵とならび奇妙な風景をより奇妙にしているのが、これです。
はい、分かりますか。イギリスのストーンヘンジです。ロンドンからやく90q離れた所にある世界の七不思議の一つにも入っている謎の巨石文明。それが、この遠く離れた札幌の地に見事に再現されています。
同じ北海道でも
”北海道こどもの国”
のそれとは違い、内部もこの通り。かなりリアルに出来ています。2300トンの石を使って作ったらしく、規模もほとんど原寸大だとか。
そもそも、なんでストーンヘンジなのかという問いに対して
『永久のシンボルとも言えるストーンヘンジが真駒内滝野霊園でお守りしているすべての御霊の記念碑となるようにとの思いが込められております。』
って説明されておりますが、僕にはまるでわけが分かりません。
とりあえず、世にも珍しいモアイとストーンヘンジのツーショット。(左の後ろに小さく移っているモアイ像が見えますでしょうか?)
しかし、まさかイースター島のモアイとイギリスのストーンヘンジが、日本の北海道で出会うことになろうとは誰も予想だにしなかっただろうなぁ、と思いながら撮影しました。
そして、これまた珍しいモアイのベンチと背景にストーンヘンジのツーショット。
もうここまでいくと、脱力と言うよりは歓声すらあがりそうな、そんな風景です。
そして、この写真を撮る頃には「なぜモアイ?」「なぜストーンヘンジ?」などと最初に考えた疑問は無くなり、「もう、どうでもいいや」という悟りにも似た爽快な気持ちに変わっているのでした。
ただ、こんなモアイやストーンヘンジのある奇妙なところに墓参する人々は、どういう気持ちで訪れるのだろうかと、それだけはいささか疑問ではありますが・・