【地域】
 新潟県柏崎市
【ジャンル】
 伝説スポット
【参考リンク】
 
曽地峠地図

2004/9/18 曽地峠

 柏崎市から長岡市へ抜ける国道8号線にある曽地峠。
 この峠は昔から幽霊峠とも言われ、現在でも峠のところにある赤田トンネルで霊を見たとか、そもそも赤田トンネルの長さが444mと不吉な数字であるのか怖いなどと言われています。
 とは言え、このトンネルは昭和60年にできたものであり、旧道はもっと寂しくまさしくいつ幽霊が出てもおかしくない雰囲気であったということです。そのことは人気映画”トラック野郎”シリーズでも”幽霊峠”と呼ばれていたことからも分かるでしょう。 
 
 しかし、実のところこの曽地峠が幽霊峠と言われたのは、ただ単に寂しいとか、そういうのではなく、もっと古くからの伝説が発祥ではないかと、最近『にいがたの怪談』(駒形さとし著、新潟日報事業社)という本を読んで思うようになりました。
 
 この本によると曽地峠にはこのような伝説が残されています。
 
 
 昔、曽地峠に一組の夫婦が住んでいた。この夫が美形だったため、村の女たちからいつも言い寄られていたが、その内そんな女性の一人といい仲になった。
 そうすると妻の存在が疎ましくなり、ついにその愛人と供託して妻を殺害し、近くの井戸に投げ入れた。
 その後、男と女がこの井戸の水をくんで風呂をわかして入ったところ、二人の身体は次第に腐り始め、ついに二人とも死んでしまった。
 この井戸に向かって殺された女の名前を呼ぶと、それに答えるように井戸の水が急に波立ってくるという。
 
 
 
 ”愛人とその夫との妻殺し”というと、今でも保険金殺人などと関連してよく聞く単語ですが、これは昔からあったようでして。
 それにしても、殺して投げ入れた井戸の水を使ったところ殺した人の体が腐り出すというのは、怪談としてみてもよくできた怖い話だなと思います。罪が新たな罰を呼ぶという感じで。 
 
 でも、これはいわゆる伝説だろうという方がいるかもしれません。昔、昔の話で現在とは何も関係ないのでは、と。
 僕も実際にそこを訪れるまではそう思ってました、昔は昔、今は今と。
 
 
 
 しかしですね、峠近くでこんな看板を見つけまして
 
 
 
 
 あぶない!この山には古井戸があります。近づかないでください
 
 
 この看板があったのは恐らく旧道の曽地峠だと思われるこのような細い道でした。 
 
 
 
 
 
 
 
 何かおかしいと思いませんか。普通、古井戸があるというのを理由に危険などと言いますか?それもわざわざ看板にしてまで。
 そんな危険な古井戸ならふさげばいいではないですか。
 おそらく、この井戸にはふさげない理由があるのです。
 そして、危険なのは古井戸に落ちたりすることではなく、古井戸に近づくことそのものだったりするのですよ。
 その理由は上で紹介した伝説から自ずと分かるのではないかと思います。
 
 そう伝説の井戸は、今でも残っているのです。古の女の思いを残しながら。そして今でも、この曽地峠が”幽霊峠”と言われている理由がそこにあるのですよ、おそらく。
 
 
 
 まぁ、それはともかく、妻の呪いで殺された男は、美形で女にいつも言い寄られているという時点で他の呪いも受けていると思いますよ。
 
 
 
 たとえば、望まずして未だに独り身の三十路のさえない独身男性の妬みからくるものとか


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