【地域】
山形県高畠町
【ジャンル】
伝説スポット
【参考リンク】
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犬の宮、猫の宮地図
2006/5/10 犬の宮 猫の宮
山形県高畠町の市街地から少し離れたところの小山の中に不思議な神社があります。
鳥居をくぐり、怪談をのぼると、このようなかなり、古びた茅葺きの民家風の社がたっております。成立はおそらく、中世以前ということです。
この神社にはこのような伝説が残っております
和銅年間(708年〜714年)この地、高安村は毎年春秋の二階、都の役人に人年貢を差し出すことになり村人が難渋していた。
ある年、道に迷った旅の座頭が、一夜の宿を乞い、村人から不思議な年貢取り立ての話を聞き及び、何物かの仕業として、村人に悪魔退散の策を授け座頭は村を去った。
村人は早速役人を酒席に招き、酔いが回ったところに、三毛犬、四毛犬2匹の犬を放ったところ大乱闘になった。あたりが静まり返った頃おそるおそる座敷を覗いてみると、血の海の中に子牛のような大狸が2匹と多数の荒狸が折り重なって死んでいた。そばにはも息絶え絶えに二匹の犬が横たわっていた。村人は必死に手当をしたが、とうとう犬は死んでしまった。
この村を救った犬を村の鎮守とせよとのお告げにより、奉ったところ、この里は難産もなく、生まれた子供も無事に育ち栄えた。
そしてこの犬を奉ったところが、この社であり、その名もまさに”犬の宮”とつけられております。
犬を奉っているということで、狛犬もこんな感じの日本犬的な容貌です。
さて、この”犬の宮”、御利益は安産と無病息災とされていますが、犬を奉っている社ということで、飼い犬の供養に訪れる方も多いとか(というか、ほとんどがそれっぽい)
ということで、社に近寄ってみると、こんな感じです。何やら、神社にしてはカラフルな色合いですが、さらに近づいて見ると、このカラフルな色合いの真相が明らかになります。
そう、こんな感じで社には(おそらく天国に行ったであろう)犬の写真やら、イラストやらベタベタと張られております。
そこには、亡くなった犬へのメッセージやら思い出やらが書かれております。
僕も二年ほど前に飼い犬(ビーグル14才)を亡くしており、なんとなく、そのことを思いだし、ちょっと切ない気分になったりしました。
それら犬達の魂にささげられたかのように、社の床下から黄色い花が伸びて咲いていたのが印象的でした。
さて、この”犬の宮”から50mほど離れたところ、畑の中に小さな丘があり、そこにも小さな社が立っています。
近寄ってみると、こんな感じです。
”犬の宮”より少し立派な社。その屋根には
”猫之宮”
の文字が。
そう犬もあれば、猫もあるという感じで、犬を奉っている社があるだけでも、珍しいのに、さらにその近くには猫を奉っている社があるのです。
さて、この社にもこのような伝説が残っております。
延歴年間(和銅より約70年後)右衛門とおみねという信心深い庄屋の夫婦が住んでいた。2人には子供がなく、猫を心から可愛がっていたが、なぜか猫は次々と病死してしまう。今度こそ丈夫な猫が授かるように祈っていた。
ある夜、夢枕に観音菩薩が現れ「猫を授けるから大事に育てよ。さすれば村中安泰、養蚕が盛んになり」とのお告げがあり、翌朝庭に三毛猫が現れ、夫婦は大いに喜び、玉と名付けそれはそれは子供のように大切に育てていた。
玉も夫婦にますますなつき、そして村中のネズミをとるのでたいそう可愛がられていた。
玉は不思議なことに、おみねがどこへ行くにも傍を離れず、何物を狙うがごとく睨みすえ、その異常さに思いあまった主人の庄右衛門はいよいよあやしく思い、隠し持っていた刀で猫の首を斬り捨てた。
ところが刀を振り落とした瞬間、猫の首は宙を飛び屋根裏にひそんでいた大蛇に噛み付き殺してしまった。
この大蛇は、70数年前に三毛犬、四毛犬に殺された古狸の怨念の姿であり、いつかいつの日か仕返しをしようとねらっていたが、玉が守っているため手出しできなかったのだった。
この事を知った夫婦は大いにくやみ村人にこの事を伝え、村の安泰を守ってくれた猫のなきがらを手厚く葬り、観音堂を建て春秋2回の供養を行った。
以後村人は猫を大切に育て、養蚕が盛んになり、安泰に暮らしたという。
そんなわけ、この”猫の宮”の御利益は上にもあるように養蚕の神様。猫を奉るというのは養蚕が盛んな地域だと結構あるケースです。
しかし、この社、猫を奉っている社ということで、犬の宮と同じように飼い猫の供養に訪れる方も多ようです。
ということで、”猫の宮”の社に近づいてみます。”犬の宮”にjくらべると、かなり白々していまして、カラフルと言う感じがしません。
さらに近づいてみるとこんな感じです。
社に貼られている写真は圧倒的に多いのですが、なぜだか年月が経っているのが多く、写真の大半が白く変色しています。カラフルでなかったのもそのせいです。
おそらく、木々に囲まれた”犬の宮”と違って、”猫の宮”は畑の真ん中にあるため、風を受けやすいので、変色が早いという理由なのでしょうが、”情を残したくないから、写真からもすぐに消える”という感じが猫っぽいかなとも思いました。
そんな中でも、キチンとしている写真はありまして、フレームに入れられたり、ビニール袋に包まれたり。
飼い主の片は、かなり大きな愛情を注いだのでしょうね。
写真からも、それがヒシヒシと繋がりました。
僕の周囲にも猫を飼っている人が多いのですけど、その人達が見たらもっと強く心を動かされたろうと思います。
”猫の宮”の社の下には、このように猫のえさ入れらしきものがありました。
僕が行ったシーズンは4月半ばだったため、何もいなかったのですが、色々な人の情報を聞くと、捨て猫が結構いたりするみたいです。
”犬の宮”では、捨て犬情報らしきものは特になし。
この辺りは犬と猫の差なのでしょうか?
うーん、ペットを飼うときには最後まで責任を持ってほしいものと思います。
なによりもペットが可哀想ですので。